2010年6月10日木曜日

木岐のゼミ旅行


先週末、ゼミ旅行で木岐へ。地元料理教室の実験台ということで、お邪魔させてもらった。木岐は美波町の漁村集落。佐久間先生が早稲田大後藤研時代にフィールドにしていた場所だ。いまも後藤研はM2の跡部君を町に滞在させている。我が研究室のB4大城君も先遣隊として地元へ。
例年ゼミ合宿は秋に実施しているが、早めたのには理由がある。まず秋はスケジュールに余裕がない。8月末に院試があるのでそれまで動けないし、9月には建築学会の大会がある。9月中旬以降という手がなくはないが、かつて台風で流れたこともある。殆ど選択の余地がないし、学生も遊びなのか、研究なのか非常に中途半端なこともある。また、ゼミ旅行は学生(と教員)の距離を縮めてくれる絶好のチャンスにもなる。どうしても学校だけの付き合いでは打ち解けない。それなら出来るだけ早く打ち解けたほうがいいに決まってる。
そして、今回木岐を訪問したのは、まちづくりの現場を少しでも肌で感じるため。例年のゼミ旅行はいわゆる名所巡りの観光の延長か、キャンプのようなもの。ほとんど人との交流がない。勿論ハード空間を体感することも大事だが、まちづくりの現場を体感し、地元の人と話す機会を得ることはこのうえない肥やしになる。それがしたかった。
佐久間先生に感謝。
私も鳥取県の智頭町などいくつか過疎地のまちづくりをお手伝いしたことがあるが、大阪都市圏を中心に研究をする我々のフィールドと変わらない部分があると思っている。むしろ、複雑さがなくてシンプルに、まちづくりとは何か、地域活性化とは何か、都市計画、都市デザインとは何かが理解できる。勿論農山漁村ならではの課題もあるだろうが、楽しみつつ、多くの人を受け入れながら、新しい試みを展開し、地域づくり、まちづくりに取り組む人々と一緒の時間を過ごせたことは、彼らの今後の活動に影響を与えてくれると思う。評論家気取りではいけないし、リアルにものやことに肉薄してこそ、何かが見えてくるという当たり前の事実に気づいてくれるはずだ。
今日のゼミでは美波町の小坂さんからいただいた宿題を各自発表。木岐を巡って撮った一枚の写真にコメントや詩をかき込むという課題。私の後輩、徳島大学の真田先生がやっていることばで風景スケッチという企画。これを研究室でヤレという使命を受けた。皆それぞれの目線が違ってそれはそれで面白い。一応はゼミ旅行は成功のようだ。小坂さんはどう思うか分からないけれど・・・写真は私の作品の1つ。ちょっと大人げのない作品。もう一つは本人の承諾なく載せるとナタで殴られそうなので非公開。研究室に来て頂ければお見せします。
秋にはゼミ合宿をする予定。旅行ではなく、合宿。遊びなし。学生は旅行が年2回になったと勘違いしているようだが、大きな間違い。旅行ではなく、合宿です。

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