2009年7月22日水曜日

タイ・チェンマイ

タイへの海外出張準備中。9月に博士課程のKarunaさんの研究テーマである、歴史的街並みのコンテクストに関する調査として、チェンマイなど4都市での調査を予定。
タイでは経済発展とともに都市の近代化が進行中で、歴史的な街並みがどんどん失われはじめているようだ。しかし、世界遺産など一部の地域を除いては景観をコントロールする方策が殆ど講じられていないため、街並みの破壊が著しい。Karunaさんはこうした問題意識を持って来日し、京都など日本の歴史的街並みの保全方策の調査とともに、チェンマイでの歴史的街並のファサードを建物ごとにエレメント収集し、チェンマイの歴史・文化に即したデザインコントロールのあり方を研究している。一言でチェンマイらしさ、地域らしさといっても複雑で、バンコク地方の様式の流入や、コロニアルスタイルの流入、現代的建築構法や材料によるバリエーション化などが進んでいて、なにが、チェンマイスタイルなのかを判別することが非常に困難な状況にある。寺院など特定の歴史的建築物を相手にするのではなく、彼女の関心は、生活景としての街並みにある。したがって、様々な様式の流入や亜流の発生も許容しつつも、チェンマイスタイルを確立できないか?そんな問題意識をもって取り組んでいる。さすがチェンマイ大学の先生をしているだけあって超優秀。
研究室学生も誘うが音沙汰なし。やはり資金的につらいか?勉強になると思うのだが・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿