2010年2月26日金曜日

学生と教員

単位履修がはかどらない学生、論文をひとりで取り組めない学生にどう対処するかという問題が毎年この時期に頭を悩ませる。
個人的には20歳を超えた大人の諸君にこと細かに指示したりするのは失礼だと思うので、本人が大人としての自覚を持ってもらうという意味でも、あまり教員が丁寧に対応する必要はないと思っている。
私が大学生の時の話だが、私の研究室の教授はとても多忙な人であったので、先生とのゼミは研究室では学生からお願いしないと時間をとってもらえなかった。夜自宅に電話して、時間を確保してもらうことが多かった。勿論、お願いすれば忙しくても必ず時間は確保してくれた。ただし、大学に来る時間はない、ということで新宿の京王プラザホテルや、平河町の都市センタ—あたりにはよく出かけていって、15分ぐらいの時間でゼミをさせてもらった。こちらも持ち時間は15分しかないので、本当に相談したいことしか聞かないし、先生も重要なポイントにしぼって議論した。その時の印象からすれば、ゼミに対する緊張感とか、学生の自立意識が変わってきていると痛感する。それと比べれば、市大は学生に丁寧だと思うし、すごく良いと思う。
学生はまだまだ自分は子どもだとおもっているかもしれないが、20歳をすぎていれば、社会ではれっきとした大人だ。厳しいようだが、自らの責任で自分に与えられた権利を行使するべきだ。少なくとも社会に出ればそのことは当然になる。こちらが手とり足とりなにかを与える必要はないと思う。
誤解のないようにいえば、留年したからといってその学生が優秀でないかといえばそうでもない。意外と確信犯といて留年した学生は自分の将来をじっくり考えていて、自分の将来に対して考えを持っている人も少なくない(もちろん逆もあるけれど)。自分の行動とその結果に納得しているひとは強いのだ。
要するに、大人は自分自身で自分のことは考えられるようにしなければいけない。そのことだけは学生に伝えないといけないように思う。
そのうえで、相談したいことは遠慮なくいってもらえればと思う。

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